特集
◆◆◆マルゴーの時代 Resurrection of Margaux ◆◆◆
たとえばラフィットの矜持、ラトゥールの豪奢、オー・ブリオンの寛容。
ワインの形容を自ら探し、意味を問うのは、趣味の内奥に足を踏み入れるための基本である。
しかしマルゴーはいつも単一の形容から抜け出そうとする。
シャトー・マルゴーを代表とするマルゴーAOCのワインとは本来陰と陽、剛と柔、拒絶と抱擁といった矛盾の統合物だからである。
とはいえ、マルゴーは長いあいだ、『女性的』なる単一の形容に覆われていた。
マルゴーは
■第28号■
特集 マルゴーの時代
マルゴーの復活
1855年の格付けでもっとも多くのワインが選ばれたマルゴー。その神話と真実を探る現地取材。